Trac - MS-Project連携の状況
Shibuya.trac勉強会第4回で発表する予定のMS-Project連携の状況を少しお見せします.まずは,Tracチケットの親子関係について考える で書いた内容がどうなったのかですが,結局はその記事に書いた,「親チケットは別プロジェクト」を拡張しました.
1. 依存関係
次のものを追加します.ただし,子タスクと親タスクが同じものに依存関係がある場合,子に依存は追加しません.(MS-Projectの仕様です)
Tracのマイルストーンとバージョン TracのマイルストーンとバージョンはMS-Projectのマイルストーン(期間0日のタスク)で登録し,設定しているチケットすべてが先行タスクになり,依存関係はFF(FinishToFinish)になります.日付が入っていれば,基準計画に設定します.
MasterTicketsブロックされるチケットを先行タスクで依存関係はFinishToFinishで追加します.
カスタムフィールドのdependenciesInterTracリンク形式のチケットをカンマ区切りで指定します.InterTracリンク形式のチケット指定の後に括弧で囲み依存関係を追加することができ,デフォルトではFSの関係になります.依存関係はMS-Projectで指定できる4種類(FF,SF,FS,FF)です.MS-Projectを知らない人のために二つだけ説明すると,"FF"はmasterticketと同じblockの関係で,"FS"は通常の先行タスクです.
※ここでいうInterTracリンク形式とは"プロジェクト名:#チケット番号"の様に指定する.実際は依存関係をつけて"SampleProject:#1(FF),SampleProject:#1(FS)"のようになります.
2. 親子関係
カスタムフィールドにsummary_ticketを作り,InterTracリンク形式で親チケットを指定する.同じプロジェクト内の場合は#+チケット番号でもいい.
3. 日付
親チケットはdue_assign.due_closeに日付が入っていれば基準計画に設定します.実際の日付はすべての子チケットから自動的に設定されます.子(葉の意味)チケットはdue_assign,due_closeは実際の日付になり,baseline_start,baseline_finishが設定されていれば,基準計画が設定されます.
実際の設定や出力を少しお見せします.
ここで確認できるのは次の5つです.
- 親タスクの基準計画
- マイルストーンに依存関係を追加
- バージョンに依存関係を追加
- チケットの依存関係を追加
- チケットの親子関係
下の三つの図の中の番号のところで確認できます.
まずは,上位のTracプロジェクトのチケットの一覧です.
子チケットがあるTracプロジェクトです.
MS-Projectに取り込んでガントチャートを表示したところです.
とても簡単な例を見ていただきましたが,勉強会ではもっと複雑な例を見せられるかなぁと思います.この作りなら,親子を完全に別にすることもできますので,次のような問題は回避することができるようになるのではないかと思います.
- サマリータスクとタスクの粒度の問題
- タスクとサマリータスクで扱う情報の違い
- 障害対応と開発作業一緒にしたくない.
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